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【決済したのに届かない?】ネット通販のトラブルに注意

外出を控えるようになり、店頭での買い物の代わりにネット通販の利用が増えたという方も多いのではないでしょうか。便利なネット通販ですが、慎重に利用しないと思わぬトラブルに巻き込まれてしまうことも。今回は、ネット通販で起こりがちなトラブルについてご紹介します。

 

ネット通販で起こりがちなトラブル

 

支払・決済を済ませたのにいつまでも商品が届かない

「注文する」のボタンを押し、支払いの手続きも済ませているのに、購入した商品がいつまで経っても届かない。最近でこそコロナ禍や災害などで発送や流通に関するリソースが不足し、発送が遅れてしまう……というケースも増えていますが、その一方で、「気が付いたときには店舗と連絡が取れなくなっていた」、「店舗と配送業者の言い分が食い違って責任の所在があやふやなまま」といったトラブルは以前から起きています。

 

注文と違う品や明らかな粗悪品、偽物が送られてきた

商品は届いたものの、注文した品と違う品だったり、劣化している明らかな粗悪品だったり、コピー品などの偽物が送られてきたりするトラブルも枚挙に暇がありません。また、商品自体は注文通りであったとしても、包装や梱包が十分でなく、配送中に破損してしまうといったケースもあります。国民生活センター「消費生活年報2019」(http://www.kokusen.go.jp/pdf_dl/nenpou/2019_nenpou.pdf)によると、「国民生活センター越境消費者センター(CCJ)」に寄せられたトラブル相談のうち「模倣品到着」と「不良品」の合計件数は、2017年度が400件、2018年度が296件に及びます。いずれの年も「解約」、「詐欺疑い」、「商品未到着」に次いで多いのです。

 

返品・交換に応じない、連絡が取れない

商品が届かない、注文通りの商品でないといったトラブルに加えて、トラブルについて問い合わせても「返品・交換は受け付けていない」と断られたり、そもそも店舗や担当者と連絡が取れなくなったりといったケースも多々あります。ネット通販ではクーリング・オフ制度が適用されず、返品については店舗が特約で定めることができるため、わかりにくく「返品不可」の旨を掲載し、それを盾にとるといった悪質なケースも見られます。

 

個人情報やクレジットカード情報を盗まれた

配送先として入力した個人情報や、決済のために入力したクレジットカード情報を不正に取得して、悪用するといったトラブルも起きています。詳しくは、こちら別ウィンドウで開くの記事を参考にしてください。

 

ネット通販でのトラブルを防ぐには?

 

会社所在地や電話番号など提供されている情報の裏を取る

店舗のWebサイトに「特定商取引に関する法律に基づく表示」として、店名(社名)や会社所在地、電話番号、発送や支払い、返品に関する情報などが掲載されているかをチェックしましょう。

ただし、一見きちんと掲載されていたとしても、会社などが実在しているとは限りません。それらしく見せるために、虚偽の情報を掲載している可能性もありますから、店舗のWebサイト外で住所を検索したり、実際に電話をかけてみたりして確認するといいでしょう。

 

大手ショッピングサイトの場合でも「なりすまし」があり得る

誰でも知っている大手ショッピングサイト内の店舗であれば「出店時に審査を通っているはずだし、万が一なにかあればショッピングサイトが対応してくれるだろう」と考えがちです。ただし、それは本当に大手ショッピングサイト内の店舗だった場合のこと。悪質なネット通販サイトの中には、大手ショッピングサイトに見せかけたデザインで、ユーザーを油断させるものもあります。一見それらしい見た目のWebサイトでも、URLが大手ショッピングサイトと同じものになっているか、デザインや言葉遣いに不自然なところはないかなどをチェックしましょう。

 

支払方法が複数用意されているか確認を

「入金してもその後、商品が送られてこない」といったトラブルが起きる店舗では、クレジットカードや後払いなどができず、支払いは銀行振込での前払いのみになっているといったケースもよく見られます。手続きをする前に、支払方法が複数あるか確認しましょう。振込先が法人名ではなく、個人名になっている場合も、実は店舗(会社)が存在しない可能性があるので要注意です。

 

相場よりも極端に安い、値引き率が高いケースは注意を

相場よりも極端に安い価格や、大幅な値引き率で販売しているネット通販サイトも要注意です。そもそも本物を仕入れておらず、最初から商品を発送する気がなかったり、偽物を送りつけたりする前提でこうした極端な価格を打ち出し、消費者を引き付けようとしている可能性があります。

こうした手法はブランド品などの高額商品だけでなく、日用品などの比較的低価格な商品でも起こっています。少額ゆえに、消費者がトラブル対応の手間を嫌がって諦めるのを狙っているのです。もちろん、こうした少額の詐欺も積もればまとまった金額になってしまいます。

 

海外通販は特に慎重に

海外から商品を取り寄せる通販は、通常でも配送に日数がかかることが多く、場合によっては言葉の壁などもあることから、トラブルに気付きにくく、気付けても対応が難しいといったことが起こりがちです。事前の情報確認など、特に慎重に行うようにしましょう。

国民生活センター越境消費者センター「海外サイト・海外旅行でのショッピングでトラブルにあわないために」(https://www.ccj.kokusen.go.jp/kimn_trbr_kih別ウィンドウで開く)で、注意するべきポイントが解説されていますので、参考にしてください。

 

ネット通販はスマートフォンやパソコンなど、1人で画面に向かって操作することが多く、つい周りが見えなくなることも多いものです。商品をカートへ入れる前に、家族に「このWebサイトは大丈夫かな?」と相談したり、少し時間を置いて冷静になってから再び店舗のWebサイトを開いたりするだけでも、怪しいところに気付きやすくなるかもしれません。トラブルを避けつつ、便利にお買い物を楽しみましょう。

 

 

参考:

消費者庁「インターネット通販トラブル」

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/internet/trouble/internet.html別ウィンドウで開く

 

国民生活センター「消費生活年報2019」

http://www.kokusen.go.jp/pdf_dl/nenpou/2019_nenpou.pdfPDFファイル

 

国民生活センター越境消費者センター「海外サイト・海外旅行でのショッピングでトラブルにあわないために」

https://www.ccj.kokusen.go.jp/kimn_trbr_kih別ウィンドウで開く

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