ADVANCEコラム

がん検診を受けるべき3つの理由

■検診を受けるべき理由① 早期発見が、がん完治のために何より有効だからです。
全国がんセンター協議会ホームページ「部位別臨床病期別10 年相対生存率」(2004-2007年)の10 年生存率データによると、肺がんや肝臓がんなどでは厳しい数字が見て取れますが、ほかのがんでは6 割から9 割以上が10 年以上生存しており、やはりがんは怖い病気ではなくなりつつあります。

次に、がんと診断されたときの進行度を示す病期(ステージ)ごとの数字を見てみます。

例えば胃がんであれば早期のⅠ期(ステージⅠ)で発見して治療を受ければ、9 割の人は10 年後も生存していますが、進行したⅢ期(ステージⅢ)での10 年生存率は約4割に下がり、Ⅳ期では100 人中6 人しか10 年後生存していないことが分かります。

女性がかかるがんとして最も多い乳がんでは、同じくⅠ期なら10 割近く、Ⅱ期なら8 割以上ある10 年生存率が、Ⅳ期では20%に大きく下がってしまうのです。
このように、早期発見のほうが有効であろうことは数字からも明らかです。

■検診を受けるべき理由② 自覚症状からがんを早期発見するのは実質ムリ
では、早期発見するにはどうするか。
皮膚がんや乳がんなど体の表側にできる一部のがんを除き、体の中にできるがんは目で見たり、触ったりして確認できません。肝臓がんや膵臓がんなど初期には自覚症状が出ないがんも多く、一般的に、痛みなどの自覚症状からがんが発見された場合、既に進行してしまっていることも少なくありません。
がんを早期に発見し、治療を行うためには、適切ながん検診を受けることがもっとも近道になります。

■検診を受けるべき理由③ 早期発見すれば、トータルの費用が少なく済むからです。
がんの治療費はお金がかかるイメージがありますが、必ずしもそうではありません。
早期がんで手術が必要となった場合、手術費用に数十万円程度かかりますが、国民健康保険・高額療養費制度によって、自己負担は数万円で済むケースがほとんどです。
その後は再発などがなければ定期検査だけという場合も多いため、治療費はそれほど高額にはなりません。


一方、進行がんの場合は手術ができないことが多く、抗がん剤などの薬物療法が中心となり、公的保険が使えますが、治療は数ヶ月から数年に渡り、治療期間も予測がしづらいため、結果として治療費が高額になってくるケースが増えます。
早期でがんを発見できれば、結果として治療費も含めた全体の費用は安く済む場合が多いのです。

生涯で2人にひとりはがんになる時代です。自分自身のためだけでなく、
あなたを大切に思うご家族のためにも、早期発見に努めましょう。

 

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