飲食店などを中心に利用が広がるスポットワークは、人手不足解消のカギとして大きな期待が寄せられる一方、労務トラブルの頻発が問題視されています。
留意すべきポイントについて確認しましょう。
| 労働者にとって不利な状況が生まれやすい |
スポットワークとは、短時間・単発の就労を内容とする雇用契約のもと働くことで、雇用仲介アプリを窓口にマッチングや賃金の立替払を行う形が一般的です。
労働者にとっては空き時間の活用、事業主にとっては急な人手の確保という面で特に有効とされ、スマホアプリなどで気軽に始められることも魅力と言えます。
面接や履歴書の提出を行わないケースも多く、手軽さがメリットである一方、労働者にとって不利な状況も生まれがちです。
例えば「仕事内容が求人情報と異なる」「業務に関する十分な指示や教育がない」「事業主側から一方的に仕事をキャンセルされた」といったトラブルが挙げられます。
中には軽作業のつもりで応募したところ実際は重労働で、就業中に怪我をしてしまう事例も存在します。
スポットワークはフルタイム労働に比べ、ルールの確認が曖昧にされがちな所が、トラブル発生の大きな要因と言えるでしょう。
| 事業主が守るべき事項 |
厚生労働省ではスポットワークに関するルールを周知するため、今年7月に労働者・事業主双方に向けたリーフレットを公開しました。
そのリーフレットではスポットワークについて、事業主と労働者で直接労働契約を結ぶという点が強調されています。
労働契約が成立した後は、事業主に労働基準法等を遵守する義務が生じます。具体的には以下のような事項を守り、労働者側に不利な契約としないことが重要です。
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・予定された就業開始前に労働条件を明示する。
・一旦確定した労働日や労働時間等の変更は、事業主と労働者双方の合意が必要。 ・事業主の都合で丸1日の休業または仕事の早上がりをさせる場合は休業手当を支払う。 ・業務に必要な準備行為(着替えなど)や後始末(掃除など)を労働時間にカウントする。 ・労働条件通知書などで示した賃金や交通費を、減額したり支払わないことは違法。 ・労働災害防止対策とハラスメント対策を講じる。 |
スポットワークを利用する労働者側も事業主側も、これらのルールをよく理解したうえ、トラブル防止のため事前にコミュニケーションを取ることが望まれます。
【参照】厚生労働省「いわゆるスポットワークにおける留意事項等をとりまとめたリーフレットを作成し、関係団体にその周知等を要請しました」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59197.html









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