ADVANCEコラム

【暑さに注意!】熱中症を予防しましょう

外出への制限がほぼなくなったり、電気代が目に見えて高騰したりと、ここ数年とは少し様子が違う今年の夏。炎天下でのお出かけや、冷房を控えた室内はもちろん、以前なら平気だった環境でも思いがけず熱中症になってしまうといったことが考えられます。今回は、最新の事情を踏まえた熱中症予防についてご紹介します。


「なぜ熱中症になるのか」を知っておこう

「高い気温や日差し」、「屋外での激しい運動」だけではない
熱中症と聞くと、名前のイメージから高い気温や強い日差し、屋外での激しい運動などの影響によるものをイメージしがちです。しかし、真夏日(最高気温30℃以上)、猛暑日(最高気温35℃以上)でなくても熱中症は起こり得ますし、室内で過ごしている方が熱中症を起こした事例も少なくありません。まずは「なぜ熱中症になるのか」、その要因を知っておきましょう。

熱中症を引き起こす環境:「高い気温・湿度」、「日差し」に加え「風が弱い」、「急な暑さ」も
熱中症を引き起こす環境としては、よく知られる気温・湿度・日差しに加えて、「風が弱く体感温度が高くなりやすい」、「初夏など体が暑さに慣れていない時期に、急に気温が高くなる」といったことが挙げられます。近年は、5月ごろから熱中症が発生することも多いと言われます。

熱中症を引き起こす体調・体質:「高齢者・乳幼児」に加え「持病・肥満」、「脱水・体調不良」も
熱中症は比較的体力のない高齢者や乳幼児などがなりやすいと言われます。しかし体力がない、弱っているという意味では、持病のある方や肥満の傾向がある方、二日酔いなどでもともと脱水状態にある方や、一時的に体調の悪い方なども熱中症になりやすいです。

熱中症を引き起こす行動:「激しい運動」、「水分補給不足」に加え「長時間の屋外作業」も

熱中症を引き起こしやすい行動としては、屋外でのスポーツ練習などの激しい運動や、水分補給の不足などをイメージする方も多いのではないでしょうか。特に激しい運動ではなくても、炎天下で長時間屋外作業をするといった行動は熱中症につながります。例えば、長時間の徒歩移動などで熱中症になることも十分考えられるのです。

室内での熱中症を防ぐ!エアコンの適切な使い方

「使わずに節電」ではなく「使い方やメンテナンスで節電」
電気料金の値上げが著しいこのごろ、消費電力の大きいエアコンはなるべく使いたくないと考える方もいるかもしれません。しかし大阪府監察医事務所が2022年に取り扱った「室内で熱中症を起こし、亡くなられた」ケースのうち、エアコンを使用していた例は約1割にとどまります。エアコンを使わないことが、命の危険につながる可能性も決して低くないのです。
エアコンを使わずに節電するのではなく、設定温度を高めにして風量を上げる、フィルターをこまめに掃除するといった方法で節電するのがおすすめです。詳しくは下記の記事も参考にしてみてください。
【夏の節電】電力がひっ迫する前に行いたい節電対策|三井住友海上別ウィンドウで開く

「設定温度」だけでなく「室温」、「湿度」に注目を

エアコンを使用する際は、つい設定温度に意識が行きがちですが、設定温度と室温は同じとは限りません。また同じ温度でも湿度が高ければ、ジメジメして蒸し暑く感じられ、熱中症のリスクが高まります。室温計・湿度計を居室に置くなどして、実際の室温や湿度が適切かチェックしておくと安心です。近年は、「熱中症(指数)計」などと銘打って、熱中症に特化した機能・表示を持つ製品も多く出回っています。
人が快適に過ごせる湿度は概ね55~65%とされています。湿度が高すぎる場合は、エアコンの除湿運転を利用する、除湿器を利用するなどして適切な湿度をキープしましょう。

屋外での熱中症を防ぐ!お出かけ時のポイントは

外出前に「暑さ指数(WBGT)」をチェック!

気温
(参考)
暑さ指数
(WBGT)
熱中症予防運動指針
35℃以上 31以上 運動は原則中止
31~35℃ 28~31 厳重警戒(激しい運動は中止)
28~31℃ 25~28 警戒(積極的に休憩)
24~28℃ 21~25 注意(積極的に水分補給)
24℃未満 21未満 ほぼ安全(適宜水分補給)

環境省「環境省熱中症予防情報サイト別ウィンドウで開く」を加工して作成

屋外では、室内のように自分で環境を調節することがより難しくなります。お出かけの際は、環境省熱中症予防情報サイト別ウィンドウで開くで公開されている「暑さ指数(WGBT)」(画像)や「熱中症警戒アラート」を確認して、持ちものやお出かけ先での行動の参考にしたり、危険な場合はお出かけそのものを控えたりするとよいでしょう。暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱のやりとりに着目した指標で、湿度、 日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、気温の3つを取り入れて算出されています。また熱中症警戒アラートは、熱中症の危険性が極めて高くなると予測された際に、危険な暑さへの注意を呼びかけ、熱中症予防行動を促すための情報とされています。

涼しい服装で、日傘・帽子・冷却アイテムを持って、水分・塩分補給と日陰での休憩を

暑さ指数の警戒度が高い際にお出かけする場合は、風が通りやすいなど涼しい服装を選び、日傘・帽子など日差しを和らげられるアイテムや、ハンディファン、保冷剤など体の熱を下げられる冷却アイテムを携行していると安心です。お出かけ先ではこまめな塩分・水分の補給を意識して、長時間強い日差しを浴び続けることがないよう、日陰での休憩をはさみながら行動しましょう。

めまい、大量の汗……熱中症が疑われるときは?

中等症以上は病院へ搬送!重症度別の主な症状を知っておこう

熱中症は急速に症状が進行します。もし熱中症が疑われる場合は、一刻も早い応急処置が肝心です。そのためにも、まずは重症度別の主な症状を知っておきましょう。

熱中症の重症度と主な症状

分類 重症度 主な症状
Ⅰ度 軽症
現場での応急処置が可能
めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直(こむら返り)、大量の発汗
Ⅱ度 中等症
病院への搬送が必要
頭痛・気分の不快・吐き気・おう吐
力が入らない、体がぐったりする(熱疲労、熱疲弊)
Ⅲ度 重度
入院・集中治療の必要
意識がなくなる、けいれん、歩けない、刺激への反応がおかしい、高体温(熱射病)

内閣府大臣官房政府広報室「熱中症は予防が大事!熱中症警戒アラートが発表されたときにとりたい行動 | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン別ウィンドウで開く」より引用

軽症で応急処置がとられている場合でも、しばらくは症状が急変することがあります。自分だけでなんとかしようとせず、周囲を頼ることも重要です。逆に、熱中症が疑われる人を見かけた場合も、目を離したり、1人にしたりしないようにしましょう。

軽症の人や、搬送を待つ間の応急処置、まずは「涼しい場所で体を冷やす」
応急処置としては、まず風通しのよい日陰やエアコンの効いた室内など涼しい場所へ移動させます。体の熱を放散させるため、衣服を緩めたり、濡らしたタオルやハンカチなどを肌にあてて扇いだりしましょう。冷えた飲料水のボトル、袋入りの氷、氷のうを、皮膚直下に大きな血管が流れている首の付け根両側、わきの下、鼠径部(そけいぶ)などにあてるのも有効です。

応急処置になるとともに状況判断にも「自分で水を飲んでもらう」
意識がはっきりしている場合は、自分で水やスポーツドリンク、経口補水液などを飲んでもらいましょう。このとき、ペットボトルのふたが自力で開けられなければ中等症以上の可能性が高いので、病院への搬送を手配します。意識がはっきりせず応答がおかしい、意識がないといった場合は一刻も早い病院への搬送が必要です。無理に水分を飲ませると誤って気管に入る可能性があるので、控えましょう。

暑さの感じ方などは個人差もあることから「これまで平気だったから」などと、つい過去の経験や知識を頼りにしがちです。しかし、地球温暖化などの影響で平均気温は昔よりも上がっていますし、この数年に及んだ外出自粛の影響もあります。また自分自身も年を重ねていますから、以前と同じ対策では適切でないことも十分考えられます。無理せず慎重に、体調第一で夏を乗り切りましょう。

参考:
環境省│環境省熱中症予防情報サイト別ウィンドウで開く
内閣府大臣官房政府広報室│熱中症は予防が大事!熱中症警戒アラートが発表されたときにとりたい行動 | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン別ウィンドウで開く
環境省│ポイントは○○!?夏を快適に過ごすには…?|COOLBIZ|COOL CHOICE 未来のために、いま選ぼう。別ウィンドウで開く

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