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【救急車を呼ぶべき?】迷った時の#7119

病院が開いていない時間に急病やケガなどのトラブルが起きたり、緊急性の高い状況か判断が難しかったりする場合、救急車を呼ぶか、様子を見るか迷うことも少なくありません。今回は、そんなとき救急車を呼ぶ前に相談し、専門家の指示を仰いで適切な処置ができる「#7119」をご紹介します。


 

119番にかけるか迷ったら……「#7119(救急安心センター事業)」とは

 

不要不急の「119番」への通報が増える昨今、でもいざというときどうしたら?

本来緊急性の高い通報を行うための電話窓口「119番」。しかし昨今は「通常の通院の送迎代わりに救急車を呼ぶ」、「どの病院を受診すればいいかわからず、119番で相談しようとする」といった不要不急の通報で窓口が圧迫され、緊急性の高い通報への対応が遅れかねない状況があると言われます。しかし、先に挙げたような明らかに不要不急の例はともかくとして、経験のないような症状や夜間のケガ・体調不良など「救急車を呼ぶべきか」と迷うことはあるものです。

 

「#7119」は専門家が電話で「救急車を呼ぶべき状況か」の判断をサポート

こうした「救急車を呼ぶか迷うとき」にぜひ利用したいのが、全国12都府県の全域と、6市ならびに周辺地域に設置されている(令和3年10月1日現在)「#7119(救急安心センター事業)」です。

 

「#7119」は各センター共通の電話番号になっているので、この番号を押して通話するだけで、電話の発信場所に合わせた救急安心センター事業につながります。また下表のように、「#7119」以外の番号を使用している自治体もあります。

 

医師や看護師などの相談員が、相談内容により救急車を要請すべきか自分で病院へ行くべきかアドバイスをしてくれます。緊急性が高いと判断された場合は消防署に電話を転送するなどの支援にも対応しています。

 

 

「#7119」を設置している地域(令和3年10月1日現在)

○県内全域:12地域
宮城県 茨城県 埼玉県 東京都 新潟県 京都府
大阪府内全市町村 奈良県 鳥取県 山口県 徳島県 福岡県
○県内一部:6地域
札幌市周辺 岐阜県岐阜市周辺 横浜市 神戸市周辺 田辺市周辺 広島市周辺

総務省消防庁「#7119(救急安心センター事業)関連情報」より作成

 

 

「#7119」以外の番号で設置している地域・番号の例(令和3年10月1日現在)

 

山形県 #8500  栃木県#7111 千葉県 #7009 香川県 #7899 熊本県 #7400

各自治体公式Webサイトの情報より作成

 

※上記表の「#7119」以外の番号で設置している地域・番号は一例です。上記以外にも他の番号で救急電話相談等を行っている地域があります。

※地域により対応時間が異なります。

※詳しくはお住まいの自治体の情報をご確認ください。

 

緊急性が高くない場合も、相談や応急手当のアドバイスをもらえる

「#7119では緊急性がないと見られたら『病院へ行ってくださいね』で終わり?」とつい心配してしまいますが、それだけではありません。相談員が、診察が可能な医療機関の電話番号を教えてくれたり、症状に応じた応急手当のやり方をアドバイスしてくれたりしますので、電話を切った後にどうすれば良いかもわかります。

 

 

全国版救急受診アプリ「Q助」や、小児専用の「#8000」も

全国版救急受診アプリ「Q助」なら、全国どこでも症状から検索ができる

「#7119」は全国すべての地域に設置されているわけではありませんが、設置されていない地域ではスマートフォン版とWeb版が配布されている消防庁提供の全国版救急受診アプリ「Q助」が役立ちます。全国どこにいてもアプリ上で簡単な質問に答えていくだけで「救急車を呼ぶべきか」など対応に関するアドバイスを見ることができるのです。

 

119番への救急要請や、最寄りの医療機関受診などのサポートも

「Q助」が“全国版”となっているのには他にも理由があります。緊急度が高い症状だと判定された場合、アプリ内から119番に通報し最寄りの消防署へ連絡をすることができるのです。それだけでなく、緊急度が低い軽症の場合でも、アプリ内から受診できる医療機関を検索したりタクシーなどの移動手段を検索したりすることができます。

 

子ども専用の医療電話相談窓口「#8000」は全国で使える

夜間や休日などの子どもの急な体調変化で焦ったことのある方もいるのではないでしょうか。子どもは症状などを正確に伝えるのが難しいため、保護者も判断に迷いがちです。そんなときのために、「#7119」に加えて、子ども医療電話相談事業「#8000」もぜひ覚えておきましょう。こちらは全国への普及が進んでおり、お近くの都道府県の相談窓口でアドバイスを受けることができます。

 

 

急なケガや体調変化が起こると気が動転してしまうことも多く、なかなか冷静な判断をしにくいものです。「#7119」や「#8000」の番号を覚えておくのはもちろん、「Q助」は#7119が利用できる地域の方にとっても電話より気軽に使えて便利ですので、ぜひインストールしておきましょう。

 

また、三井住友海上火災保険株式会社「生活サポートサービス」では、傷害保険のご加入者やそのご家族がご利用できる健康・医療・介護などの電話相談窓口を設けています。こちらもぜひチェックしておきましょう。

https://www.ms-ins.com/personal/lifesupport/

 

 

参考:

政府広報オンライン「どんな場合に、どう呼べばいいの?もしものときの救急車の利用法」

https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201609/1.html

総務省消防庁「#7119(救急安心センター事業)関連情報」

https://www.fdma.go.jp/mission/enrichment/appropriate/appropriate006.html

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