ADVANCEコラム

傷病手当金給付事由、精神疾患が33%で過去最多 

全国健康保険協会(協会けんぽ)「令和3年度現金給付受給者状況調査報告-第一部傷病手当金」データによると支払った傷病手当金のうち、精神疾患が原因だったケースが全体の

約3分の1を占め、公開されているデータでは平成7年以降最多となっています。

 

■傷病手当金とは

傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、被保険者が業務外の事由による病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。

なお、労働災害が認められれば労災保険が適用されます。

 

■精神及び行動の障害の支給状況

傷病手当金受給の原因となった傷病別に件数の構成割合をみると、精神及び行動の障害が32.96%で

最も高く、男性では29.39%、女性では37.15%と男女ともに高くなっています。

精神及び行動の障害は、平成7 年は4.45%でしたが、平成15 年には10.14%と10%を超え、令和3年には32.96%と大幅に増加しています。

<「精神及び行動の障害」件数割合推移>

 

■精神及び行動の障害とは

気分の落ち込みや幻覚・妄想など心身に様々な影響が出る疾患の事をいい、脳内の神経伝達物質の乱れに

よって起こるといわれており、代表的なものには以下のような疾患があります。

うつ病
(大うつ病性障害)
気分の落ち込みや興味・喜びの喪失、体のだるさなど精神や体に影響が出る

疾患です。

双極性障害
(躁うつ病)
気分の落ち込みなどがある抑うつ状態と、その逆に気分が高まり意欲がわき、

精力的に行動するようになる躁状態を繰り返すという特徴がある疾病です。

統合失調症 幻覚や妄想などが現れる陽性症状と、感情の揺れが少なくなったり、

意欲の低下が現れたりする陰性症状がある疾患です。

適応障害 環境が大きく変わるときに、うまくなじむことができないとそれがストレスと

なり、抑うつや不安感などの症状が現れる疾患です。

 

厚生労働省の調査によると精神疾患のある方は、平成29年度で日本国内に419.3万人

(うち入院:約30.2万人)いるといわれています。これはおよそ日本国民の30人に一人の割合です。

 

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